介護業界を変えたい!そんな志を持って配属されたのは介護ではなかった…。葛藤の末、新卒1年目が見出した仕事のやりがいとは?
みなさんは、「もっとこうなればいいのに」と日常生活の中で思ったことはありませんか?そんな想いをなかったことや、社会への不満や愚痴に変えるのではなく、気づいた“わたし”なりのアクションへと変えていくのが「マイ・プロジェクト(通称マイプロ)」。
その介護版がKAIGO MY PROJECTです。この場には、介護にまつわるいろんな想いや課題意識を持った人が集います。
「介護」という広い共通軸があるのみで、所属、職種、年齢や地域もさまざま。
介護職や家族介護者という日々介護に関わっている人もいれば、一方で普段は別の業界で仕事をしていて全く介護に関わっていない人もいます。
参加者に共通するのは、「もっとこうなれば良いのに」という問題意識や、「変わりたい!やってみたい!」そんな想いを抱いていること。
これまで100名以上の参加者が、それぞれの想いをアクションへと変えてきました。
今日は1/28に最終発表会を終えた、11期のメンバーである栗原健さんをご紹介したいと思います!
介護業界を変えたい!そんな志を持って配属されたのは介護ではなかった…。
高校生の時の夢は「総理大臣になりたい!」
そんな大きな夢を学生時代から志していた栗原健さん。
「介護がやりたい、介護業界を変えたい!」そんな強い気持ちで大手介護事業者へ就職。
しかし、1年目の配属先は、なんと介護現場ではなく医療現場でした。
配属先は救命救急センター。待っていたのは目まぐるしい日常でした。やりたい介護ができず仕事のモチベーションが低下。
そんな中で介護業界で働く人と出会い、刺激を受けたいとの思いでKAIGO MY PROJECTへ参加してくれました。
「介護業界を変革したい」という漠然とした思いを抱いてはいたものの、雲をつかむような感じで一体何から始めたいのか意欲が湧かないどころか、そもそも現場が忙しくてそれどころではない現場の実情がありました。
自分だけでなく、職場の仲間も疲弊している・・・そんな中でまずは自分の現場の課題を解決するところから始めようと決意。
「問題がある」「問題がある」とだけ言い続け、それを具体的に課題の分析や解決のための策の立案という基本となることも行わないまま、もやもやし続けてきたことに気づきました。
身近な目標が定まると、幸せにしたい人がリアルに想像でき、やりがいを感じるようになりました。
医療現場に配属されたからこそ見えてきたもの
さらに、3ヶ月の中で栗原さんの気づきにつながる印象的な出来事がありました。
ある日、おばあちゃんが救急車で運ばれてきて、付き添いにはおじいちゃん。
看護師さんがおじいちゃんに「次お呼びしますからお待ちくださいね」とお伝えするも、1分ごとに「まだ呼ばれないのかな」と聞いてきました。
おそらく認知症かなと思ったものの、目まぐるしい忙しさの中で何度も何度も聞かれ、正直イライラしてしまいました。
その日のことを介護現場に配属されている同期に話したら、「そこで冷淡になってしまうのはどうかな?」と言われました。
確かにおじいちゃんの不安な気持ちを考えると、丁寧に寄り添い対応するのが最善だったのかもしれません。
しかし、救急の現場において優先すべきは、命を救うこと。栗原さんは同期の介護職の言葉を受け、医療と介護で求められていることが違うということを痛感したと言います。
医療と介護の連携が円滑に進まない背景には、求められていることが違うがゆえに「分かり合えない」現場があるのではないかと思いました。
今後は、もうすぐ2年目を迎えるので、目先の仕事に対応するだけでなく、配属された現場の課題解決に引き続き取り組んで行きたいと話してくれました。
もしもこの先、栗原さんが介護現場への異動となった時には、きっと医療と介護の現場の架け橋となるような人材として活躍する未来が待っているのかと思うと、とても楽しみでなりません。
栗原さんが参加された、KAIGO MY PROJECT詳細はこちら
https://heisei-kaigo-leaders.com/projects/kmp/