MAGAZINE 読みもの

click me!
インタビュー

平均年齢55歳の訪問介護業界で、でぃぐにてぃに若手職員が集まるワケ

学生の目線で、介護の可能性を“もっと”探るand more project

「なかなか触れる機会の少ない訪問介護サービスをもっと知ろう!」と、東京都・新宿で訪問介護サービスを手掛ける株式会社でぃぐにてぃにお伺いし、様々なお話を伺ったり、実際に訪問介護の現場を体験させて頂きました。

前回の記事では、代表の吉田さんにから在宅介護にかける想いを伺いました。

平均年齢55歳とも言われる訪問介護業界の中にあって、でぃぐにてぃには多くの若手が集まります。
一体、なぜなのでしょうか? その秘密を探るため、職員の方にお話を伺いました!

20代・30代が訪問介護の未来を作る。

今回はでぃぐにてぃ入社2年目の皆さん(with 吉田さん)にお話を伺いました!

   

☆左から櫻井さん(管理者)、小川さん、畠山さん、吉田さん

ひびき
ひびき
皆さんお若いですね!

でぃぐにてぃの平均年齢は26歳と聞きました。そもそも、どうして吉田さんは若者を積極的に採用しようと思われたんですか?

単純に介護の担い手が全然足りないからです。

高齢化が進行するのは周知の事実ですが、それに対して対策はまだまだ足りないんですよ。

吉田さん
吉田さん

特に、訪問介護は従事者の平均年齢がおよそ55歳で、2040年にはその人たちは70代になります。

このまま訪問介護職員の高年齢化が進めば、現場は機能しなくなります。だからこそ、若返りが必要なのです。

吉田さん
吉田さん

僕は、 今の20~30代の人たちが、日本の訪問介護の未来を創っていくと思っていますよ。
吉田さん
吉田さん

ひびき
ひびき
なるほど、将来のことも見越して採用されているんですね。

ひびき
ひびき
続いて職員の皆さんに質問です。介護や福祉に興味を持ったきっかけは、ズバリ何だったのでしょうか?

私は、大学2年生くらいまで、介護の仕事をするつもりは全くありませんでした。ぼんやりと、「大変そうだな…」と思っていたくらいで。

でも、ひょんなことから訪問介護のアルバイトをはじめて、楽しかったと同時に介護の奥深さに気づき始めました。

ときには利用者さんと宮城まで泊まりで野球を観に行ったり…。
その人の人生そのものを支えていることにやりがいも感じました。

櫻井さん
櫻井さん

私は、高校卒業後の進路を決めるタイミングで、「介護やってみたら?」と母から勧められたことがきっかけです。

両親が共働きだったこともあり、おばあちゃん子だったこともあります。

小川さん
小川さん

私のきっかけは、大学時代の児童福祉のボランティアサークルです。

障害を持ったお子さんと週末お出かけにいったり、運動教室や水泳教室、お泊りにでかけたりして、4年間本当に楽しかったんです。

畠山さん
畠山さん

ひびき
ひびき
みなさん様々なきっかけで福祉に興味を持つようになったんですね。

でぃぐにてぃを知り、選んだきっかけ。

ひびき
ひびき
介護に興味を持たれ、その中でもでぃぐにてぃに就職を決めた理由を伺いたいです。

私は、福祉の合同説明会での吉田さんの第一印象が決め手の一つでした。

法人PRのとき、でぃぐにてぃは吉田さんが1人で何のPRもせず、ただ歌っていて(笑)。良い意味で衝撃的でしたね。

畠山さん
畠山さん

ひびき
ひびき
それは斬新ですね(笑)。歌った理由って何かあったんですか?

基本的には福祉の法人って、どこも真面目な話をするんですよ。でも、それだけだと記憶に残らないでしょ。

特にでぃぐにてぃの設立当初はネームバリューもないので、どうやったら学生の記憶に残るかは意識してましたね。

吉田さん
吉田さん

ひびき
ひびき
なるほど、インパクトをもたせるのは確かに大切な気がします。

小川さんがでぃぐにてぃに就職した理由は何ですか?

私は、就職活動中、どの法人も50~60代の方しかいなくて、就職した後に何かあった時、話しづらいなと思いました。

その面、でぃぐにてぃは同世代が多かったので安心でした。

小川さん
小川さん

ひびき
ひびき
たしかに同世代の方が何でも話しやすい感覚はありますよね。

私は、でぃぐにてぃ以外にも社会福祉法人を10施設くらい見学をしたんですけど、あまり楽しそうではないと率直に思ってしまい…。
櫻井さん
櫻井さん

仕事は人生の少なくない部分を占めるわけだから、楽しいかどうかはなんだかんだ大事だよね。
吉田さん
吉田さん

あとは、私にはやりたいことがたくさんあって、現場でも仕事をしたいし、管理部門にも興味がありました。

立ち上げて間もないでぃぐにてぃなら、現場にも管理部門にも携われるかなと思ったのが、入社の決め手です

櫻井さん
櫻井さん

仕事は人生の多くの部分を占める。せっかく働くんだったら楽しいほうが良い。職員の皆さんの笑顔を見ながら、どの職業を選択するにせよ、この感覚は大切にしたいと強く感じました。

新卒から訪問介護って、難易度高くないですか?

ひびき
ひびき
訪問介護って色々な仕事を基本1人でやりますよね…。

新卒から入るのは難易度が高い気もするのですが、皆さんは不安などありませんでしたか?

確かに不安はありましたが、その分研修がしっかりしているので、ある程度自信がついた状態で独り立ちできます。

普通の訪問介護事業所だと2~3回の同行で独り立ちになるんですけど、うちは独り立ちをするまで3ヶ月もあるんです。

櫻井さん
櫻井さん

ひびき
ひびき
そこまで期間を取る事業所は、はじめて聞きました。

逆に、他社さんから引き継ぎが1回だけで、「じゃあ、あとよろしく」って感じだと、すごい不安になります。
櫻井さん
櫻井さん

ひびき
ひびき
たしかに1回聞いただけですぐ独り立ちは難しそうです…。

まずは1ヶ月間初任者研修があり、そのあと先輩から利用者さんお一人おひとりに合った技術を教えてもらい、独り立ちという流れです。

独り立ち後はそれでも少し不安はありましたが、緊急携帯で何かあったら先輩に必ず繋がるので落ち着いてできました。当初は何回も吉田さんに電話しましたね。(笑)

櫻井さん
櫻井さん

引き継ぎがずさんだと、やっぱり伝達不足も増えるんですよね。そうすると利用者が全部伝えなければいけない。

でもそれって、利用者のケアになってないんじゃないかって、自分自身がケアをされる中で感じていました。

吉田さん
吉田さん

もちろん2人でケアに入るとその分お金もかかります。でもそうすることでみんな働きやすくなるし、ケアの質も上がる。

だからこそ、そこに投資しようと思っています。

吉田さん
吉田さん

最初の2~3回くらいは、新人はケアをせずにただ利用者さんと話をする時間をとります。

介護する側される側、お互いの人柄やバックグラウンドを共有するのと、しないのとではケアの質が変わってきますからね。

それから一部介助をしてみて、そのあと先輩に見守られながら全部自分でやってみて、だいたい3ヶ月で設計しています。

吉田さん
吉田さん

失敗しても、話を聞いて受け止めてくれる仲間がいる。

ひびき
ひびき
研修がしっかりされているでぃぐにてぃさんですが、独り立ち後のお仕事で、失敗はありましたか?

失敗ももちろんありますよ。

私の場合は、ベッドから車いすにご利用者様を移乗させるときに、滑ってしまって、ご利用者様を床に落としてしまったんです。

櫻井さん
櫻井さん

けがを負わせてしまい、その後の対応も悪く、「もうあなたは来ないで」と言われてしまいました。

技術的にも、対応的にも自分の力不足を感じてしまい、落ち込みました。

櫻井さん
櫻井さん

ひびき
ひびき
そうだったんですね…

あと、前任の管理者が退職された後、新卒1年目で次の管理者に選任されたことです。

前任がとても優秀だったので、自分にできるか不安が大きく、プレッシャーに押しつぶされそうで1か月ぐらい気持ちが落ちていました。

櫻井さん
櫻井さん

ひびき
ひびき
つめのアクシデントは、介護職のだれもが一度は経験することだと思うのですが、どのように気持ちを切り替えられましたか?

当時は、ずっと気持ちを切り替えられず、毎日泣いていました。

ただ、ケアに関して改善点がたくさんあったので、それを整理するのと、先輩方も吉田さんもとても優しくて、「自分もこういう失敗したから大丈夫だよ。」と声をかけ続けてくださったんです。

櫻井さん
櫻井さん

ひびき
ひびき
職場の雰囲気に助けられたんですね。

そうですね。「なんでこんなことになったんだ!」と言われていたら気持ちが下がったままだったの思うのですが、職場のみんなが味方でいてくれる環境に救われました。
櫻井さん
櫻井さん


(2019年の飲み会にて)

私の失敗は、朝の介助に寝坊してしまったことです。

施設の場合、他の職員もいるので自分がいなくても現場が回りますが、訪問介護では介護職は一人なので、すぐに連絡をして代理の人に行ってもらう必要があります。

そのため、ご利用者様には自分しかいないと思い、より責任感を強く感じるようになりました。

畠山さん
畠山さん

ひびき
ひびき
色々失敗もしながら、仕事への責任感やケアの技術が向上されているんですね。

仕事をする上でのやりがいはありますか?

今一番楽しいのは、現場の仕事も管理者もできていることです。

やる気があふれ出るみんなをどのように生かそうと考えるのが楽しいです。

櫻井さん
櫻井さん

あとは、同期や後輩と一緒に新しいことを考えたり、仕事を生み出したりして、みんなでどんどんパワーアップしていくのが面白いですね。
櫻井さん
櫻井さん

ひびき
ひびき
若い人が多いでぃぐにてぃだからこそのやりがいですね。

私は、外出援助の時に、利用者さんが楽しんでる姿や、出かける前と後では表情が明るくなっている様子を見ると嬉しいですね。
小川さん
小川さん

ひびき
ひびき
訪問介護ならではのやりがいですね。

 

訪問介護のルーキーたちが描くビジョンと、学生へのメッセージ

ひびき
ひびき
皆さんのこれからの展望を教えてください。

私はもともと現場をやりたくてこの道に進んできたので、現場を極めたいなと思っています。

あとは、ケアマネージャーなど資格にも挑戦していきたいですね。

小川さん
小川さん

私は、管理者も現場もやって、現場のことを理解できる管理者になりたいと思っています。

社員が気持ちよく働けて、お客様も気持ちよく過ごしてもらえるようになれる環境を目指しています。あとは、人事とかも好きなので、学生さんの勧誘とかイベントにも力を入れていきたいなと思っています。

櫻井さん
櫻井さん

私は、将来的に放課後デイをやりたいと思っています。障害を持っている子どもたちを総合的にケア、サポートしていけるようにしたいですね。
畠山さん
畠山さん

ひびき
ひびき
様々なことに挑戦できるでぃぐにてぃならではですね。

最後に学生にメッセージをお願いします!

介護に興味を持って、「やりたい」と思っているんだったら、1回やってみて欲しいです。 介護の世界は何歳からでも入れるっていう話もありますけど、今だから、若いからこそできることもあると思います。
小川さん
小川さん

若い方が訪問介護で働くって選択肢に入ってないと思うんですけど、  「若い人たちが活躍している訪問介護事業所もあるよ」ということを知ってもらいたいですね。

この記事で、でぃぐにてぃに興味を持った学生さんは、ぜひ一度見学に来て欲しいです。きっと、「なんてフレッシュな事業所なんだ!」って感じると思います(笑)。

櫻井さん
櫻井さん

就職活動は行動あるのみだと思うので、ちょっとでも気になったら、そこを徹底的に調べて、足を運ぶと良いと思います。

一つの視点にこだわらずに、福祉を他の業界から見てみたり、これからの福祉の役に立つっていう幅広い視点を持って選んでくれたらいいなと思います。

畠山さん
畠山さん

ひびき
ひびき
就職活動のアドバイスまでありがとうございます!でぃぐにてぃさんでは、いつでも見学を受け入れているので、興味のある学生さんには是非一度見学してもらいたいですね!


今回のインタビューで、しっかりした研修と、味方になってくれる仲間がいることで、若手が安心して訪問介護というフィールドで活躍できていることがわかりました。

最後になりましたが、吉田さん、スタッフの皆さん、お時間をとってお話しいただき、ありがとうございました!

 

次回予告

次回の記事では、実際に私たちがでぃぐにてぃの訪問介護を体験しちゃいます!
お楽しみに〜!

————————————–
取材記①:電動車椅子でバンドマンな熱血社長が目指す「世界いち、気持ちいい介護」とは?
取材記②:平均年齢55歳の訪問介護業界で、でぃぐにてぃに若手職員が集まるワケ
取材記③:”世界いち気持ちいい介護。”を体験してみよう! 〜でぃぐにてぃ訪問介護体験レポ〜
————————————–


この記事を書いた人

吉田響 Hibiki Yoshida 

KAIGO LEADERS学生チーム/株式会社Blanket インターンメンバー

介護の可能性をもっと知りたい!伝えたい!
そんな思いでこのプロジェクトに参加しています!

この記事のタグ