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イベントレポート

【文京区×KAIGO LEADERS コラボ研修 2019】「よりよいチームをつくるには?」協働から学ぶチーム力向上研修(第2回目)

「チーム力」研修、第2回目のテーマは「リーダーシップ・フォロワーシップ

日本最大級の介護領域の若者のコミュニティ「KAIGO LEADERS」と文京区のコラボによる介護人材育成プログラムを開催しています!

文京区在勤・在住・在学の介護・福祉の現場で働く方、学生の皆さんが集い、組織の垣根を越えて共通のテーマを共に学びながら、関係性を深め、文京区内の介護・福祉領域の人材育成や活性化を目指しています。

2年目となる2019年度のテーマは、「チーム力」。

本研修では、全7回にわたり「チームワーク・他者との協働」に必要な様々な視点をワークやディスカッションを用いた体感型のプログラムで学んでいきます。

第1回め「イントロダクション より良いチーム・協働とは?」を経て、

第2回めは、「リーダーシップ・フォロワーシップ」をテーマに開催し、リーダーシップの基礎理解を通じて、日々の仕事に活きる視点を学びました。

リーダーシップとは?

まず、参加者の皆さんに質問しました。

あなたは、日々の仕事でどれくらいリーダーシップを発揮していますか?

自分が、どれくらいリーダーシップを発揮できているかを、伸ばした腕の高さで表現してもらいました。

よく発揮できていると思う人には、腕を高く上げてもらいました。

結果は、みなさん控えめ(笑)

「普段、リーダーシップをあまり発揮していない。」という認識を持っているようでした。

では、「そもそもリーダーシップとは何なのでしょうか。」

まずは、参加者の皆さんに、個人ワークとディスカッションで考えてもらいました。

連想されるキーワードとして、

「わかりやすくスタッフに情報伝達をし、スタッフを引っ張っていく」

「スタッフの意見を集約し、最終決定をする」

「周りの人に気を配り、仕事を円滑に進める」

「この人だったら解決してくれるという、信頼感を持てる人」等 が挙げられました。

ワークの結果もふまえ、講義形式で「リーダーシップ」について、いくつかの概念を紹介しました。

リーダーシップとは、

「集団の目標の達成に向けてなされる集団の諸活動に影響を与える過程」(R.Stogdill)

「組織の使命を考え抜き、それを目に見える形で確立すること。」(P.F.Drucker)

「職場やチームの目標を達成するために他のメンバーに及ぼす影響力。」(立教大学BLP研究チーム)

リーダーシップは、“カリスマが引っ張っていく”といったイメージがありませんか。

テクノロジーがめまぐるしく進歩する現代社会では、引っ張っていくというよりも、状況に合わせて柔軟に変わっていけるようなリーダーが求められます。

そして、リーダーシップは特別なスキルではありません

「より良いチームになるように、自分なりに考えて働きかけをする」=「リーダーシップを発揮する」

と、言えます。

例えば、グループでのディスカッションで、話が止まったときに「どうですか?」と、メンバーに問いかけたり、

率先して発表したりと、目標達成のために他のメンバーに影響を与える行動は全てリーダーシップです。

リーダーシップは、意外と身近なもの。誰もが働きかけることができ、誰もが持つべき視点なのです。

フォロワーシップは、とても大事!

『社会運動はどう起こすか?』という動画を見ました。

最初に踊りだす人が登場し、嘲笑されます。

そこに、一緒に踊りだす人が現れ、他の人にどう従えばいいか示すと、

次々に一緒に踊りだす人が集まり、そこにいる多勢が皆踊り大盛り上がりです。

この時、最初に踊った人が評価されがちですが、2番めに出てきて一緒に踊った人(フォロワー)の存在が実はとても重要なのです。フォロワーがいなければ、最初に踊った人は、嘲笑されるだけです。

良いチームづくりには、フォロワーの存在が欠かせません。

チームで1つの課題に向き合うワーク

次に、グループに分かれ、約1時間じっくり、1人のチームメンバーの1つの課題に向き合うワークを実施しました。

セッション1:課題の提示

課題提供者に簡潔に話題を提示してもらいました。

セッション2:問題の明確化

話題提供者が話した内容を受けて、問題の本質を探るセッション。

ルールが定められています。

①会話は「質問」と「返答」のみ。

②ファシリテーターの質問により、適宜ディスカッションの振り返りを行う。

セッション3:問題の再定義

聞いていたメンバーそれぞれが考える「問題の本質」を紙に書き、共有するセッション。

話題提供者は、メンバーの意見を聞き、最後に問題の再定義を行います。

そして、問題の本質は何かを、全員が同意できるまで改めて深めました。

 セッション4:解決のためのアクション

「どのような状況が問題解決できた状況か?」

「ゴールにたどり着くためには、どのような行動が必要か?」

を検討しました。

セッション5:ふりかえり

「チームの活動で貢献できたと思う場面」、「メンバーからのフィードバックで気づけたこと」、「他のメンバーのかかわり・姿勢でよいと思ったこと」、「日々のコミュニケーションで活かせそうだと思えたこと」を振り返り、言語化してもらいました。

一人ひとりが持つべきリーダーシップを高める5つの視点

最後に、一人ひとりがリーダーシップを発揮するために意識したいことを伝えました。

聴く力 相手の言葉に耳を傾け、考えや想いを受け止める力

想像・共感する力 相手の立場に立って物ごとを考える力

問う力 相手の思考を促し、課題の本質を導く力

考える力 問題を多面的に見つめ、課題解決の手法を考える力

一歩踏み出す力 既存の視点に囚われず、解決のために実践できる力

今回実施したワークにおいて、上記の視点の重要性を体感していた参加者もいました。

リーダーシップを発揮するのは、◯◯長やカリスマだけではありません。

皆さん、既にそれぞれの立場でリーダーシップを発揮していると思います。

職場で意識することで、リーダーシップをより高めることができます。

 

次回以降の研修では、内容を深めていきます!

 

研修概要

本研修は全7回のプログラムで、単発での参加も可能です。(出来るだけ多くの参加をおすすめします。)
いままで参加されたことのない方も、興味のある方はぜひご参加ください。

※本プログラムは、文京区在勤・在住の介護・福祉事業従事者および、文京区在学・在住の学生の皆様が対象となります。
ご自身が参加対象か分からない場合は、お気軽にご相談ください。

■日時:第4回 10月16日(水)18:30〜20:30 (18:00開場)

■内容:多様な価値観を持つ人と協力・協働するためには?よりよいコミュニケーションのための視点を学びます。
■会場:シビックセンター5階 区民会議室A

住所:東京都文京区春日1丁目16-21
最寄駅:春日駅(三田線、大江戸線)、 後楽園駅(南北線、丸ノ内線)

■お申込み:Peatixまたはメールよりお申込み下さい。
・Peatixの場合はこちら

・メールの場合
下記の1〜5の項目をメールの本文に入力して
b-kaigo@city.bunkyo.lg.jp までお送りください。
➀参加者名
②法人名(施設名)/学校名
③電話番号
④メールアドレス
➄文京区在住/文京区在勤

■お問い合わせ:文京区福祉部介護保険課事業指導係 松本・岩濱

TEL:03-5803-1204 FAX:03-5803-1380

【第5〜7回スケジュール 】
※いずれも18:30〜20:30 (18:00開場)  ※単発での参加も可能です!
第5回 11月20日(水):ゲストトーク②:藤本 遼さん(尼崎ENGAWA化計画/場を編む人)


地域で様々な人を巻き込みながら、社会活動をしているゲストから、多職種連携・協働の視点を学びます。

■会場:シビックセンター5階 区民会議室A

第6回 12月17日(火):グループワーク
共に学んできた仲間と一緒に、文京区の介護・福祉領域活性化のアイディアを考えます。

■会場:シビックセンター5階 区民会議室A

第7回  1月22日(水):まとめ
これまでの学びや実践を振り返り、受講者の皆さんそれぞれのチームに活かせる視点を見つけます。

■会場:シビックセンター5階 区民会議室A

【主催】
文京区×KAIGO LEADERS

この記事を書いた人

森近 恵梨子

森近 恵梨子Eriko Morichika

株式会社Blanketライター/プロジェクトマネージャー/社会福祉士/介護福祉士/介護支援専門員

介護深堀り工事現場監督(自称)。正真正銘の介護オタク。温泉が湧き出るまで、介護を深く掘り続けます。
フリーランス 介護職員&ライター&講師。

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