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イベントレポート

「介護職員よ、さようなら」-6つのステップで発展し続ける地域を目指す-(シニアライフセラピー研究所)

“介護職員よ、さようなら”ってどういうこと!?」
記事のタイトルを読み、そう思った方も少なくないかもしれません。

全国介護・福祉事業所オンラインツアーの2日目に登壇いただいた鈴木しげさんが代表を務めるNPO法人シニアライフセラピー研究所。ここではこの衝撃的な言葉をスローガンに、誰もが働きやすい環境づくりに取り組んでいます。

7/17・18に開催した「全国介護・福祉事業所オンラインツアー」では、“はたらく”をテーマに4つの事業所にお話をうかがいました。

今回のイベントでは、鈴木さんより
・スローガンに込められた思い
・これからシニアライフセラピー研究所が「はたらく」ことを通して目指す地域像
についてお話をしていただきました。

6つのステップで「当事者主体」の環境を実現

シニアライフセラピー研究所は、神奈川県藤沢市に所在を置きます。本来、知恵者であるシニアの人生経験を活用して、地域福祉の向上を目指した活動をするNPO法人です。ここでは「収益事業」と「ボランタリー事業」の2事業を展開。介護事業をはじめ、障害福祉、子育て支援や傾聴ボランティアの育成など、43にわたる取り組みを展開しています。

周りの「これがやりたい!」に応えていたら、いつの間にか事業も増えてしまったという感じですね。

多岐にわたる事業展開について、笑顔で話してくださった鈴木さん。
まず、事業の1つである「かめキッチン」について紹介してくださいました。
かめキッチンは、デイサービスに通う高齢者が有償で料理を提供するレストランです。

なんせZoomで話をするのが苦手なもので。実際に映像を見てもらえたらと思います。

そう笑って鈴木さんが見せてくださったのは、かめキッチンの取り組みが「行きたくなるデイサービス」としてテレビで紹介された際の映像。

健康チェックが終わった利用者から順に厨房へ入り、その日作るメニューを確認。みなさん、いきいきとした表情で厨房に立っています。

しかし、しばらくしてスタッフが利用者に「今日は何を作るんですか?」と声をかけると「何かわからないのよ」とはにかみながら答えています。質問に答えた方は、認知症がある利用者。その日お店で出すメニューを忘れてしまったようでした。

今の方のように、うちに来ている方のほとんどは認知症などの症状によって、要介護認定を受けている方です。要介護よりも軽い要支援の方は少ないです。でも、彼らを中心としてうまく回っているんですよね。

介護職員は必要最低限の人数、利用者とボランティア(以下、当事者)を中心として事業が回る環境づくりのために、シニアライフセラピー研究所では6つのステップに取り組み、改革をしていきました。

ステップ①介護職員を抜く

鈴木さんが30歳の頃に立ち上げたシニアライフセラピー研究所。
事業はうまく波に乗り、右肩上がりでした。一方で、人手不足となり、ハローワークで職員を募った時期もあったそうです。

でもそれが、僕としては踏み外してしまったなという感じだったんです。

鈴木さんには「雇う職員の数が増えるほど、当事者の元気がなくなっている」ように感じられたそうです。
その理由として最も大きかったのは「職員が当事者の仕事を取ってしまった」ことでした。

職員が当事者の仕事を取ったって何も良いことはないんです。当事者のみなさんはやることがなくなってその場にいる意義ややりがいを感じられず、職員自身も忙しくなり残業をしていました。
法人を立ち上げた最初の3年くらいは、ほとんど当事者たちで回していたことをいきなり職員だけが回すようになってしまった。これでは僕が目指した法人の姿ではないなと。そこで、1年間改革に力を入れていきました。

その改革としてはじめにやったことが介護職員を抜くことでした。
介護職員を抜くことで得られた効果として大きかったことは、

当事者がいきいきと過ごせるようになったこと
介護職員の負担が減り、収入も上がったこと

の2点でした。

今まで当事者のすることに対して手を出していた職員がいなくなったことで、当事者が元気になりました。その場の雰囲気も、法人が立ち上がった頃のようにゆったりした感じになりましたね。
職員を減らした分、当事者にお任せすることも自ずと増えていく。そうすることで職員の仕事量も減って、残業もなくなりました。人件費も削減されたので、給料も上がりました。職員を減らしたことで事業の縮小も伴いましたが、それよりも得られたことの方が大きかったと感じています。

ステップ②当事者に任せる

介護職員を減らしたので、当事者のみなさんにお任せすることも増えました。活動記録もご自分で書いてもらっていますし、採用面接もお任せしています。自分たちと一緒に過ごす職員は、ご自分で選んでもらった方が良いと思うので。以前、神奈川県から賞(第6回かながわ福祉サービス優秀賞)をいただいた時にも「法人代表」として職員ではなく、普段から活躍している当事者のみなさんに出席してもらいました。

そのほかにも法人の経理など、他の高齢者施設では職員がやるような業務も当事者にお任せしているという鈴木さん。
ここまで当事者にお任せしている目的は、シニアライフセラピー研究所が「介護」ではなく「福祉」を追求しているためだと鈴木さんは語ります。

「介護」は介入して守ることが前提になっている。それによって対価を得る「仕事」なんです。対価を得る分、働かなくてはいけないという意識が働くわけです。だから、介護職員が先回りして仕事をしてしまう状態が生まれる。
うちでは「福祉」、つまり「幸せ」を目指しています。それは当事者や職員、そこにいる全員の幸せです。これには金銭的な面だけではなく、精神的な面が含まれることが前提です。

そう語り、鈴木さんは「幸せの4つの因子」が書かれたスライドを見せてくださいました。

シニアライフセラピーが目指す「福祉」は、この4因子に基づいていると言います。

うちでは「幸せの4因子」を当事者に持ってもらえるためにも、いろんなことをお任せしています。そうすることで当事者がいろんな人とのつながりの中で前向きに挑戦することができ、幸福感を得られやすい。
しかし、私が大学を出てから働いた施設をはじめ、他の高齢者施設を見ていると、この4因子は当事者ではなく、職員が抱きやすい環境になっているような気がします。それって、職員は幸せですが、利用者やボランティアの方はどうなんでしょうね?
なので、相手を幸せにするためには職員のような動きを当事者にもやってもらうのが近道だと思います。こういったことを意識して日頃からおこなっていますね

そして、この「幸せの4因子」を当事者に抱いてもらう環境づくりのために大切なことは
・いろんな人が同じ場でごちゃ混ぜに過ごすこと
・待つこと
の2つがポイントであると鈴木さんは言います。

シニアライフセラピー研究所では「ごちゃ混ぜ放置法」と呼ばれている1つ目のポイント。さまざまな人が同じ場所で過ごす中で会話が生まれ、そこからアイデアが生まれることで、非常に強い事業に展開されていくと言います。

そして2つ目のポイントである「待つこと」。

これが専門職には一番難しいんですよ。

と話す鈴木さん。待つために大切なのは信じて疑わない姿勢であると言います。

絶対に当事者だけでなんとかできるんだということを、信じて疑わないことが大切。
疑ってしまうとすぐ口や手が出てしまうんですよね。みなさんも経験あるかもしれませんが、自分が口や手を出す時って、相手のことを「できないのではないか」と疑っている時だと思うんですよ。
介護職員を減らし、じっくりと待つ姿勢で見守ることができるようになった今の環境だからこそ、当事者だけでうまく回ることに繋がっています。

ステップ③上ではなく下を目指す

一般的には、組織は上を目指していくもの。しかし、シニアライフセラピー研究所では下を目指していくことに努めていると、鈴木さんは言います。
そうすることで誰でも働きやすい環境づくりにつながっているそうです。

上へ上へと、常に高い目標を目指していると、必ずそこについていけない人が出てくると思います。僕たちが目指すのはそこじゃない。下を目指す……。つまり、何度失敗してもなんとかなるシステム作りをすることで、誰にとっても働きやすい環境を作りたいんです。この考え方を僕は「足し算の視点」と呼び、日頃から大切にしています。

組織や個人が上を目指すとき、必ず伴うのは「問題」と、それを解決するための「問題解決」。
ある出来事を「問題」と感じる時、それは理想と現実の差がある状態を指していると鈴木さんは定義します。

その「問題」を解決するには2つの方法があるそうです。

1つは、理想と現実の差を埋めること。
そしてもう1つは、常に現状が理想であると捉えることです。

僕たちが目指しているのは後者。現状に足し算をしていくような視点で、常に物事を捉えています。そうすることで「以前よりもこんなにできるようになっている!」と、自身の成長を実感でき、今が最高の状態になっていると感じやすいんです。マインドフルネス思考にも近いですね。

常に「足し算の視点」で物事を捉えられるように、シニアライフセラピー研究所では失敗しても良い環境を整えています。例えば、どうしてもグラスを割ってしまう方が何度失敗しても良いように200個のグラスを用意。その方が「グラスを割る」ことに対してプレッシャーを感じずに働けるようにしているそうです。実際に、失敗しても良い環境を整えたことで、その方がグラスを割る機会も減ったと鈴木さんは言います。

鈴木さんが足し算の視点を大切だと感じる背景には、鈴木さんが介護職として働き始めた頃にかかわった利用者の物事の捉え方が影響しています。

僕がこの業界で働き始めた頃、利用者さんは明治生まれの方がほとんどでした。その方々が口を揃えて「今が一番幸せ」、「生きているだけで幸せ」って言っていたんですよ。常に幸せを感じて、満ち足りているように見えました。これが僕の「足し算の視点」に影響しています。常に幸せを感じていられることで、常に周りに対して感謝できる。これは僕が理想とする老いの形ですし、それができる環境を作りたいと思っています。

さらに、この足し算の視点は、介護職員だけではなく、利用者にも必要な視点であると、鈴木さんは話してくださいました。

これは僕が働く中での体感ですが、昭和生まれの利用者が増えた頃から、足し算の視点を持っている方が減ったように思います。この背景には、介護保険制度が浸透していったことがあると考えます。利用者と職員の間にある関係性が、お金に大きく影響されるようになった。だから利用者も「お金を払ってるんだからもっと良いサービスを」という考え方になりやすい環境であるように感じます。それだけではお互い不幸な関係性だなと僕は思う。確かにサービス上の関係性ではあるけれども、そこに足し算の視点が利用者と職員、それぞれに入ることで幸せな関係が築けるのではないかと考えています。それができる環境づくりをこれからもしていきたいですね。

ステップ④制度の中ではなく外にいる

制度ありきで物事を考えるのではなく、まずはまちに出て行って人とかかわります。その上で必要な介護保険制度を使っていくのです。

はじめから制度ありきで物事を捉えるのではなく、まずは施設の外を見回してみる。
この考え方をシニアライフセラピー研究所では「共創」と呼び、大切にしています。
共創していくことで、地域力も強化されていきます。

共創の根底には、シニアライフセラピー研究所が運営するヘルパーステーションの生い立ちがきっかけとなっています。

あるとき、地域包括からうちに連絡が入りました。ある方の、利用に関する相談でした。その方は50代の女性。重い糖尿病で両足を切断しており、当時は入院中でした。さらに、住み込みで働いていた会社が倒産。住む場所も失い、入院が伸びていました。その方には息子さんがいて、同じ会社に勤めていたもんですから、息子さんも住む場所がない状態。友達の家でひとまず生活していました。
皆さんなら彼女に降りかかっている問題をどう解決していきますか?

この女性が抱える問題に対して、シニアライフセラピー研究所では、
・地域に情報を流し、住民の「できること」を募る
・お金が回るシステムを作り、長い目線で問題解決につなげる
・地域内で交流会を実施し、新たな問題解決につなげる
この、3つの手順で解決を図ったと言います。

この方に限ったことではありません。うちではまずはじめに、「手を貸してくれませんか」と近所に聞いて歩くことから始めます。すると、「あの人には昔世話になったから」と、日々のゴミ出しから病院への付き添い、さらには住むところなど、衣食住を助けてくれたり、雇用に繋げてくれたりする人が現れます。地域の力でその方が自立した生活を送れる基礎固めをしていきます。

基礎を固めた後はどうすれば良いのでしょうか?

次の段階として、その人が自立した生活を継続できる仕組みづくりをします。先ほどもお話ししたゴミ出しなどの日常的なお手伝いは元来、地域のつながりで解決できることです。しかし、長い目で見たら、そのお手伝いがいつの間にか絶えている可能性も考えられますよね。
その予防として、介護保険制度を適用しています。例えば、地域住民の中でヘルパー資格を持っている人がいて、その人に日常のお手伝いをお願いする。そこに「お金」という形で報酬が払われることで、より地域のつながりは強化していけるのではないでしょうか。

では、お金が支払われない住民との繋がりはどう継続させていけるのでしょうか。

これが最後の段階である「交流会」ですね。コロナ禍になるまでは、年に数回、地域の中で大きな交流会を開催していました。そこに参加する方の中にも同じように困っている人がいる。すると、その人のことも同じように地域ぐるみで力になれないかと住民同士で考えることができます。
そうやって「手助けの輪」が広がっていって、地域力の強化にも繋がっていますね。

ステップ⑤機能・実証主義でいる

職員と当事者、さらには地域住民との関係性を丁寧に築いているシニアライフセラピー研究所。
「真に良い関係性とは何か」
この問いの答えを見つけていくためには、実践だけではなく分析と実証が必要になってくると言います。

例えば、介護の資格を取得する際によく教えられることとして「お年寄りに優しくする」ことが挙げられます。
確かに間違ってはいませんが、実際に優しいかかわり方が良い結果を生んでいるのでしょうか?このような、相手にどう向き合うのが最適であるかを分析的に見ていくことも、良い関係性を築き、誰もがはたらきやすい環境づくりにとって大切な視点です。

そのためにシニアライフセラピー研究所では関係性構築の際に
・良い循環を産むための見極め
・相手が変えやすい部分へのアプローチ
この2点を意識しています。

心理学を大学で学んでいた鈴木さん。
このポイントは、児童の発達にかかわる分野で広く使われている応用行動分析がヒントになっていると言います。

冒頭で紹介した「かめキッチン」もより良い人間関係の構築に役立っている取り組みのひとつです。
僕たちが考えるより良い関係性は「良い循環が生まれる関係性」です。
例えば、不安感が強い利用者がいたとする。その方が持つ不安感に対して職員は優しく傾聴する。
これも1つの方法ではありますが、場合によっては「また迷惑をかけてしまった」と、利用者は申し訳なく感じ、不安感が増幅するかもしれません。一方で傾聴することができたことで職員は介護職員としての自信がつき、自己肯定感が上がっていく。そしてさらに増幅した利用者の不安を傾聴しようとする……。
これは良い関係性ではなく、共依存の関係性だといえます。
それを避けるためにも、僕たちはあえて不安の傾聴をしない。代わりに、キッチンに立って働いてもらう。そして利用者に感謝を告げる。それを通じて利用者は「ここにいても大丈夫だ」と自信を持ち、結果的に不安が軽減されていきます。一概には言えませんが、実際にうちに通ってきている方は不安の傾聴よりも何かをお願いすることで元気になられていることが多いですね。その人にとって何が本当に良い循環になるかを見極めることが大切だと思います。

鈴木さんはかめキッチンを例に、関係性構築の際に意識している「アプローチをかける部分」についても、続けてお話ししてくださいました。

相手との関係性を築く際に、「不安感が強い」など、払拭したいことがあるとします。そのためにアプローチできるのは、性格・人格身体機能認知外環境の4つがあるとしましょう。
自分自身に当てはめて考えてみてほしいのですが、「性格を変えてくれ」と言われても、なかなか難しいと思います。
さらに身体機能はリハビリなどで改善は見込まれますが、機械的なリハビリをする中で関係性を築いていくのもあまり自然ではないように思います。認知についても、うちに来ている利用者の場合は認知症がある方も少なくないので難しいです。そうすると、残るのは外環境。

外環境へのアプローチであれば、アプローチをかける側もかけやすいですし、かけられる側にとっても対応しやすいのです。

不安感があっても、いざデイに来てみるとキッチンがあって、そこでみんなが働いている。自分もエプロンを渡されて、働かずにはいられない。働けば先ほどお話ししたような循環が生まれ、不安も少しずつ解消されていきます。

かめキッチンの場合は身体機能や性格といった、直接的なアプローチが難しい部分も、人とかかわったり、キッチンで1〜2時間立ち仕事をしたりすることで改善がみられます。変わりやすい部分へのアプローチには、そんな副産物的効果があります。そのような取り組みが大切だと思っています。

ステップ⑥伝承していく

うちの法人は利益事業もボランタリー事業もあり、住民活動として取り組んでいることも多くあります。続けていくには地域住民への伝承が必要不可欠になります。そこにはもちろん、福祉や介護に全く関心がない方も含まれます

「これに困っている」、「これが必要だ」……。
利用者や地域から生まれるこのような声から、さまざまな事業を展開するシニアライフセラピー研究所。
現存する事業を継続させていくためには、法人だけではなく地域を巻き込むことが重要だと、最後に鈴木さんはお話してくださいました。

多くの住民を巻き込み、永続していける仕組みづくりのために、鈴木さんは特に、「その活動に参加することがお得だ」と、地域の人に感じてもらえるように工夫をしているそうです。

例えば、うちの事業所で作っているパンがあります。このパン、ふるさと納税のサイトでパン部門ランキング1位を獲得したことがある商品なんです。
定価は1個100円。ですが、ボランティア会員は50円で買えるようにしています。
お得な話は人を惹きつけるようで、このような「お得な特典」をつけるにつれて、どんどん会員数は増えていきました。現在では1300人の地域住民が会員になってくださっています。

登録をしている会員の中には、福祉に全くかかわったことがない方や、子どもたちもいます。会員としての活動を通して、認知症や障害に触れ、正しく理解していくきっかけにつながっているそうです。

うちの利用者と一緒に活動することで「あれ?この人認知症だったんだ、気がつかなかった」と参加者に気づきが生まれる瞬間があります。うちの利用者と一緒に活動することで、日頃、認知症や障害がある人とかかわりが少ないことで生まれている「ボケたら終わり」、「障害は不幸」といった勝手なイメージが変わるきっかけになっている。「何を抱えていてもみんなかっこよく生きている姿」を実際に見てもらい、次の世代へ伝えていってほしいんです。

シニアライフセラピー研究所では、活動を通して障害や認知症について伝承する他にも、記録としての伝承も実施しています。

生前、地域活動や事業所の取り組みに精力的に活動してくださった方を「名誉会員」と称し、フォトブックにまとめているそうです。

「はたらくこと」にとどまらない、シニアライフセラピー研究所が目指す未来

このような活動を通して鈴木さんたちが目指すのは「永続的に発展する地域づくり」。
将来的には、現在ある事業で活用している介護保険制度からも完全に離れ、地域の中だけで運営が可能な仕組みづくりを目指しているそうです。

誰もが働きやすい環境。それは誰もが暮らしやすい地域と同義なのかもしれません。

さらに、「多様性の時代」と称される現在、「誰もが過ごしやすい」、「誰もが生きやすい」といった言葉もよく耳にします。

それは、本当に過ごしやすいでしょうか?
本当に、生きやすいでしょうか?

介護職員よ、さようなら」。

衝撃的なスローガンを携え、介護業界のパイオニアとしてシニアライフセラピー研究所が実践してきた「良い循環になるかの見極めの視点」は、介護や福祉にとどまらず、現代社会ではたらく私たちになくてはならない視点ではないかと感じました。

鈴木さん、お話しいただき、ありがとうございました。

ゲストプロフィール

NPO法人シニアライフセラピー研究所 理事長 鈴木しげ

神奈川県藤沢市の鵠沼海岸にあるカフェレストラン「かめキッチン」では、デイサービス「カルチャースクール亀吉」の利用者たちが調理したランチを提供している。他に、天然酵母のパンを販売する「パン遊房亀吉」や、さまざまな習い事を楽しめるコミュニティスペースもあり、地域の人々の触れ合いの場となっている。高齢者だけでなく、親子連れや若者なども訪れる。「ボランタリー事業」と「収益事業」を両立させ、介護をはじめ、障害福祉、子育ち支援、傾聴ボランティア育成など、地域密着型の43事業を展開。介護の領域を超え、地域の誰もが楽しめる場を生み出している。

http://slt.tanemaki.fun/

イベント概要

2日連続オンラインにて開催しました。
❶7月17日(土) 13:30~16:15(16:30〜交流会あり)
❷7月18日(日) 13:30〜16:15(16:30〜交流会あり)

2022年3月12日(土)第4回開催決定!

▼250名超にご参加いただいた「全国・介護福祉事業所オンラインツアー」第4回の開催が決定しました!全国3か所の取り組みをご紹介します。詳細はバナーをクリック!

この記事を書いた人

渡部 真由

渡部 真由MAYU WATANABE

株式会社あおいけあ ケアワーカーKAIGO LEADERS PR team