【KAIGO MY PROJECT インタビューvol.7】本当に大事なことは、なかなか大事にできない。 身近なものを大事にするために、大学生が踏み出した一歩とは。


語り手:八嶋美恵子(KAIGO MY PROJECT 3期・上智大学 社会福祉学科 2年)

聞き手:阿部準一(KAIGO MY PROJECT3期・人材企業)

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阿部:八嶋さんがマイプロに参加しようと思った理由を聞かせてもらえますか。

八嶋:実践を通じてリーダーシップを育んでいく学生団体に所属していたのですが、団体の先輩たちが可愛さんと知り合いで、私がこれからやっていきたいことと、可愛さんの活動に共通点があったり、話す雰囲気や目指していることがきっと合う気がすると言われて、可愛さんに興味をもったのがきっかけです。偶然参加したリーダーシップ研修に参加者として可愛さんが来られていたので、「やっとお会いできた!」と思い、お声かけさせていただきました。そうしてお話を聞きたいと言ったら、すぐにご飯食べに行こうよと誘っていただき、喜んで行くことになりました。

阿部:行動力がすごいね。可愛さんにそこまで会ってみたいと思ったのはなぜ?

八嶋:人を介護することや支援することを優しい人だけができる特殊なことや大変なことだと捉えるのではなく、これからの時代に、本当にすべての人が尊厳を持って互いに尊重し合って生きていくためにも、介護や支援などに関わる人自身が尊厳を持って働けたり、元気になれたりすることが大事なんじゃないかと考えていました。実は当時はほとんど可愛さんの活動の中身については知らなかったのですが、可愛さんが発信されていることなどを少し読んだだけで直感的にこの人に会いたいと感じていました。あとは、「HEISEI」と名前にあることからも分かるように世代感を意識されていて、これからの時代を生きて、一緒に時代を創っていく同じ世代の人が協力することにも絶対に意味があると思い、「私が行かなければ!」と思うきっかけにもなりました。

阿部:可愛さんの考え方に共感したのが大きかったんだね。

八嶋:実は初めてお会いしたときは、まだKAIGO MY PROJECT が始まる前で、私は大学1年生でした。KAIGO MY PROJECTが始まってからお誘いいただくこともあったのですが、興味はあるけどまだ自分が「マイプロ」というもの作れると思えなくて、すぐに参加するとは言えずに、もう少し成長してから参加しようと考えていました。

阿部:マイプロを何か大きなこととして捉えていたんだね。最初はこんな自分が行ってもいいのかなと思うし、自分が何をしたいかも全く決まってないことも多いよね。でもそこで3期に参加しようと思ったのはなぜ?

八嶋:ビジネスプランぐらいのものがないといけないと考えていました。でも改めて説明を読んだり、活動の様子を見たりしていると、この先何も決まってないからこそ、この場で考えられるんだとわかりました。ちょうど学生団体の活動も終わるタイミングだったので、躊躇うよりも参加する方がいい、タイミングは今しかないと思い参加しました。

 

身近な人だからこそ、人生の価値や夢などの大切な話を共有し合うこと

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八嶋さんの同じ学科や学生団体のときの仲間とマイプロ実施した際の集合写真。

阿部: 八嶋さんのマイプロを教えてもらえますか。

八嶋:私のマイプロは「大学の友人や身近な人達と自由なマイプロの場を創ること」です。なぜこれをやりたいのかというと、一人ひとりがまっすぐに自分の心の声と向き合えることや、お互いに話を真剣に聴き合えることで、モヤモヤしていた自分の考えや思いが少し違った角度で見えるようになって、一人で悩んでいるよりも、もっと良い行動や関係性が生まれると思ったからです。

私がマイプロに向き合った3期の間に経験したことを、一番近くで普段から関わることが出来る友達にも共有したいと思いました。人生の価値や、やってみたいこと、夢の話はなかなか普段はしませんが、そんな大切な話を安心して仲間に共有し合える、そんな関係をみんなで楽しく創っていけたら、本当に幸せですよね。

阿部:たしかに、日常の中で何でも言い合える関係は素敵だね。最初は異なるマイプロを実践していたと記憶していますが、期間中どんな変化がありましたか。

八嶋:参加当初は、「毎週おじいちゃんの家に通う」というマイプロを考えていたんです。学生団体に所属していたときは、大きなテーマで活動していたので、これからは見落としていた、自分にとって一番身近で大切なことをしていきたいと考えていました。

「おじいちゃん家に行く」ことを3期に参加している仲間に話をしたらいいね!って言ってもらって、みんなに報告するから毎週行けました。それまで、学校帰りに荷物を持って行くのは大変かなと考えたり、授業やサークルなど忙しいのだから、私は勉強していた方が良いのかもしれないと思ったりもして、なかなか行動を起こせないでいました。しかし、おじいちゃんの認知症がだんだん進行し始め、普段はあまりご飯を食べられないけど、私が行くとご飯を食べてくれたりすることがあったので、これはどんな制約があるとしても今を逃したら本当に通う価値のあるこの機会は二度と来ないかもしれない、と感じるようになりました。私が行って、ほんの少しでもおじいちゃんに喜んでもらって、そうすると自分も落ち着いてきて、いままでは本当にやりたかったこのことを置いてきぼりにしていたので、自分で決めたこと、自分の大事なことをできることがこんなにも落ち着くのかと、ほっとするような不思議な思いがありました。

「落ち着く」っていうのは人生の大事なことを、本当に大事にできているなと感じるということで、それってなかなかできない。この感覚を周りの人にも感じてもらいたいと思ったんです。友達との話は、バイトや勉強が大変といういつもの話で終ってしまいがちです。しかし、一人ひとりとしっかりと話すと素敵な夢を持っていたり、本当はこんなことをやってみたいという気持ちがあったりする。でも、それを表にだせるような機会は、普段の生活の中ではあまりにも少なくて、他の人と比べたり、誰にも話せず考え込んだりしているうちに自分は全然ダメなのではないか、なんて思ってしまうことってほんとに多い。そうしているうちに、持っていた大切なこと自体を諦めてしまいがちなのだけれど、本当はみんなにマイプロみたいな、思いを表に出すという機会があれば、それぞれのやりたかったことや、心の奥底に隠れていた、本人も見えていなかったことなどが出てくるんじゃないかと思って、1番身近な友達でやろうと思いました。

阿部:具体的にどんなアクションから始めたのですか。

八嶋:実際に本プログラムで使ったシートや仲間にもらったメッセージシートが嬉しくてそれを友達に見せびらかしていたら(笑)、友達も興味を持ってくれたんです。可愛さんにお願いしたら手伝ってくださることになって、周りに自分の人生をどうしたいか考えたいという人がいっぱいいたので声かけたら10〜15人集まってくれました。プログラムの期間中に計画を立て、マイプロが終わってから、実際に実践しました。

阿部:最終的に、考えていたマイプロはその後どうなったんですか。

八嶋:プログラム終了後の2月から5月にかけて、全部で7回、友達と集まってマイプロをやって、最後は発表会をしました。今度夏にはもう1回会って、その発表会を撮ったビデオを見て、夏休みにもマイプロを少しでもできたらいいと考えています。参加者の友達からもたくさん要請もありました。

阿部:友達からもかなり好評だったんだね。どうしてそんなに好評だったんだろう?

八嶋:普通に学校だけでは話せない、人生感や、これまで辛かったこと、逆にいつも言えないお礼や、生きているってなんだろうって話だったり、幸せってなんだろうとか、そういう根本的な話を模造紙に書いたりしながら、みんなで話せたからだと思います。

 

「人の話をしっかりと聴く」というエッセンスは不変的に必要なこと

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阿部:3ヶ月でいろんな気づきがあって、それを周りに広げるためにかなり具体的に動いていたんだね。3ヶ月間のマイプロを通して八嶋さん自身の考え方に変化はありましたか。

八嶋:どんどん1人称で自分について考えられるようになったと思います。また、より自分についての手綱を強く考えるようになったことですかね。マイプロに参加するまでは、そんなに自分の考えを話す場もないし、そこに意見を貰えることも少なかったので、完全な1人称で話せる環境がすごく良かったと思います。自分というものがあるから他者と関われるし、他者とだけだと自分というものがなく関わっても磨くものがなくなってしまうし、自分だけだとそもそも磨けない。自分自身を深めてから、他者といっぱい話せるというのは、すごく大きかったし、1本太く芯ができたと思います。

阿部:マイプロを通して、自分の中での芯みたいなものがより強くなったんだね。最後に八嶋さんにとってマイプロとはなんだと思いますか。

八嶋:自分でやってみて、人に話を聞いてもらったり、学生と社会人だったり普段の立場や環境、価値観が違う人と、こうして対等にお互いに尊重して話すことができるということは財産だと思うし、大事な第三の場だと思います。また自分の中で過去も現在もこれから先も、マイプロの中の「人の話をしっかりと聴く」というエッセンスは不変的に必要なことだと思っていて、どんなことをする時にも重要となってくる要素だと思うので、今こうしてどんな意味があるんだろうと考えながら、実践できるというところにきっともっと大きなところにつながっているなと感じる可能性があるんだと思っています。

阿部:ありがとうございました。

八嶋:ありがとうございました。

 

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