私はわたしに嘘をつかない。とことん自分に向き合い続ける生き方。

語り手(左):伊藤 由希子(ゆ)KAIGO MY PROJECT5期 はりレボ代表鍼灸師
聞き手(右):石丸夕貴()KAIGO MY PROJECT5期 医療系企業 介護施設運営会社

KAIGO MY PROJECT インタビュー 第9回目は、「鍼灸という選択肢が当たり前にある世の中をつくる」という思いを根底に、次世代はりきゅうレボリューションズ(以下、はりレボ)の代表として活躍する伊藤由希子さん。大学では心理学を専攻するも、カリキュラムの1つにあった東洋医学に惹かれ、大学卒業後すぐに鍼灸の専門学校へ進学。「興味のあるものにめがけて走り出してしまうような、危なっかしい一面がある」と笑いながら話す姿に羨ましさを感じてしまうほど、小柄な見た目とは裏腹に目標に全力で向かっていくエネルギーに溢れています。マイプロに参加する前から自分自身としっかり向き合い、直感と正直な気持ちを大切にされてきた伊藤さんが、改めて自分と向き合った3ヶ月でどのような気づきを得られたのかお話を伺いました。

 

なんとなく面白そうだな、とよくわからないまま勢いで参加

ま:マイプロへ参加した理由を聞かせてもらえますか?

ゆ:実はマイプロってどんなものなのか、よく分からないまま参加していました(笑)当時は「鍼灸でもっと何かできるはず、でもそれって何だろう?」とアンテナを張っていたんです。あるイベントで介護業界を盛り上げている可愛ちゃんに出会い、この人面白い!と思ったのがきっかけですね。介護と親和性の高い鍼灸の良さを知ってもらう意味はあると感じて、思い切って話し掛けていました。その時にマイプロを紹介してもらったけど、具体的には分かってませんでした。

ま:初日は体験でしたよね?

ゆ:そうそう、体験してみて「あぁ、面白いかも」と感じ、じゃあこのまま参加しようといった軽い感じ(笑)

 

鍼灸という選択肢が当たり前にある世の中をつくる

 

ま:当時からマイプロは変わらないですか?

ゆ:マイプロと言っていいのか正直分かりませんが、自分自身のさまざまなアクションの根底にずっと変わらず持ち続けている想いは「鍼灸という選択肢が当たり前に持ってもらえる世の中をつくる」です。

ま:なぜ鍼灸なのでしょうか?

ゆ:これまで鍼灸を学んできて想像以上に可能性のあるものだとわかっているからこそ、より多くの人に鍼灸の良さを届けたいと考えています。「鍼灸という選択肢が当たり前にある世の中をつくる」は「はりレボ」の目標でもあり、私の原動力なんです。

ま:そこまで伊藤さんを突き動かす理由は何でしょうか。

ゆ:大学で心理学を学びながら自分について分析していった結果、「もっと人を癒せる人間になりたい」という気持ちに気づいたんです。

ま:その気持ちは一体どこから?

ゆ:実は、幼稚園から高校・大学まで寂しくて、孤独でした。幼い頃からずっと友達がいないなぁと感じていて。ものすごく覚えてるのが幼稚園の時に「友達になってくれる?」って言いに行ったんです。いいよって言ってもらえたから友達だって思っていたけど、そういうわけじゃない。その時、初めて「友達になって」と言っても友達になれないということに気づきました。そういった経験も踏まえ、なんで友達がいないんだろう?と突き詰めていくと、実際は相手を攻撃している自分がいたんです。じゃあ、なんで私は他人を攻撃しているんだろう?なんで?なんで?を繰り返していった先に「人を癒したい気持ち」がありました。

ま:心理学にも「癒し」の要素があると思いますが、なぜ鍼灸へのシフトチェンジをされたんですか?

ゆ:臨床心理学の授業を受けたときに「私が想像していたものとなんか違うな~」と感じたんです。

ま:その「なんか違うな~」とは?

ゆ:当時の私はダイレクトに心にアプローチをしていく臨床心理学に若干の違和感を抱いたんです。実際とは異なると思いますが、すごく疲れてトゲトゲした心に対して直接えい!ってつんつんして刺激を起こさせるような・・・優しさがない感じを受けてしまったんです。

でも例えば、1枚ガーゼみたいなもので包んであげて、そこから優しくふわっと触ってあげた方が優しいですよね?そうゆうアプローチがしたいって考えていたとき、カリキュラムの一環にあった東洋医学の授業で鍼灸に出会いました。思わず「これだ!」って思いましたね。カウンセリングよりも遠回りではありますが、身体を通じて元気になる理想のアプローチでした。

ま:確かに身体がすっきりするだけで心も軽くなりますよね。それに、トゲトゲが増えれば増えるほど、身体が強ばるのがわかります。

ゆ:そう。つい心と身体を別に捉えがちだけど、身体をほぐしてあげるとトゲトゲの数が減るというか、ちょっと丸みを帯びるというか・・・一回でも落ち着いたら考える余裕もできると思います。

最近、鍼灸は不妊治療で少しずつ脚光を浴び始めましたが、実際はまだまだ。不妊治療に限らず、鍼が合うだろうなと思う方も多いので、どんどん鍼灸の良さを広めていきたいですね。

 

「私はわたしでいいんだ」

ま:3ヶ月間のマイプロを通じて、ご自身における気づきはありましたか?

ゆ:マイプロ以外の他の出来事も通じて自己肯定感が得られました。以前は、いわゆる社会の常識や他人からの期待、当たり前のことに沿わなければ恥ずかしいと考え、いろいろなものに縛られていましたね。当時が100だとすると、今は20ぐらいかな。

ま:20!?ものすごく下がりましたね!

ゆ:他人にどう思われていたとしても、自分の中に目標を持ち、なぜその状況にあるのかを理解しているから「私はわたしでいいんだ」って思えるようになりました。どんどん気持ちが自由になってきています。

ま:なぜそこまでの変化を得られたのだと思いますか?

ゆ:一番の理由はME編だと思います。改めて自分の歴史を書き出してみて、どこまで人に話すか、どんな風に自分を表現するか、自分と向き合う時間を費やしました。また、ME編の発表時に自分自身を知ってもらい、そこから先も定期的にみんなに会って、誰も自分のことを否定しない・受け入れてくれる時間を何回か重ねたことが大きかったのだと思います。込み入った話って、普段の会話では出てきませんよね?そこをあえてさらけ出し、自分がどういう人間であるか知った上で受け止めてくれたことが大きかったです。そう考えると、マイプロって他の人には話せないようなことも話せる仲間が、たった3ヶ月でできるのが意味不明!笑

ま:なかなかこんな環境には出会えないですよね!それだけ自分を受け入れてくれる場所を人は求めてるのかも。

ゆ:それがあるから一歩踏み出せる。めっちゃすごいな、マイプロ!

ま:皆さん、騙されたと思って参加してみて!

ゆ:ほんとほんと!行ってみなって!みたいな(笑)

 

 

安心安全の場だからこそ得られた仲間

ま:話を伺っていくと、伊藤さんの中で仲間の存在がとても大きいもののように感じられます。

ゆ:マイプロを通じて、自分にとって仲間は必要な存在だと気づけました。これまでは人と群れることが少し苦手で、仲間を必要としていなかった。何人かの中の一人とはめっちゃ仲いい!ってなってもその周りはそうでもない、みたいな。でも5期メンバーは全く違う。このグループがあることで、自分がすごく支えられていることを実感していて・・・

私ね、最終日に泣くと思わなかったんだよ!3年通った専門学校の卒業式でも全然泣かなかったのに。たった3ヶ月、しかも7回くらいしか会ってないにもかかわらず、自分にとって終わるときに泣くほど大事な場所になるとは思わなかった。私はやっぱり「この人たち好きだー!」と思える居心地のいい場所を求めてたんだと気づきました。居心地の悪い仲間・環境は自分には必要ない。

ま:自分に合わなければ途中で離脱したって構わないですもんね。1年経った今でも5期が繋がっているのは、お互いに信頼し合い、周りの皆が自分の言葉に真剣に耳を傾けてくれることを知っているからこそだと思います。

ゆ:もしいま5期のみんながいなくなったらすごく困る!本当に仲間だって思えています。

 

自分の幸せのために生きる

ま:今までずっと苦しんできた孤独や寂しさが解消され、「個」として確立しているような・・・伊藤さんの「自分」という軸が出来上がってきた印象を受けます。

ゆ:いま自分に不要なものを手放しているところなんです。自分の考え方・ステージが変わることも前は怖かったけど、いまは大丈夫。小さいときに感じていた孤独感は、ここにきて本当に小さくなりました。

ま:自分自身と向き合えた証拠ですね。

ゆ:いま孤独じゃないから、すごく幸せだなって思えます。

ま:幸せを感じられる人生を歩めていることが羨ましくも感じられます。

ゆ:究極、みんなそこを目指しているんじゃないかな。どんなに人の為と思って行動をしても、同時にそれはエゴでもあって。人を幸せにすることが自分の幸せに繋がっていくんですよね。これが私の大きな気づきかな。

ま:本日は貴重なお話を伺わせていただき、ありがとうございました。

ゆ:ありがとうございました。

自分の気持ちに正直に生きていく。出来そうで出来ない、という方が多いのではないでしょうか?聞き手の私自身もその一人です。しかし、伊藤さんとの会話の中で「自分の人生を生きるのは他ならない本人である」ことを改めて感じさせられました。支え合える仲間に出会い、更に力強く前進していく伊藤さんの今後の活躍に期待しています!

 

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伊藤さんが参加したKAIGO MY PROJECTでは、8月からはじまる10期メンバーを募集中!6月末まで早割!



私が介護職を選ぶ理由 〜早大生まっきーの高学歴介護職インタビュー〜

私、柳田真希は、早稲田大学人間科学部の4年生。
現在就活真っ只中、第一志望は介護職だ。

 

両親は共働きで、小さい頃から祖父母に面倒を見てもらってきた私は、いつか恩返しをしたいと、中学の頃から「介護職」になりたいと思ってきた。「介護福祉士」や「社会福祉士」など介護に関連する資格を取れる大学を受験し、受かった中で、唯一両親が嬉しそうだったのが「早稲田大学人間科学部」であったため、進学した。

 

今年、大学4年を迎え本格的に進路を考える時期がやって来た。もちろん、私は介護職一本で考えていたが、初めて迷うことになる。

私の両親は、介護職になることを全く望んでいないのだ。

早稲田大学人間科学部で取得できるのは「社会福祉士」なので、介護現場ではなく社会福祉士の資格を活かして公務員としての就職を進めてきたり、「給料が安い」「大変そう」など世間的に言われる介護のイメージを心配してきたのだ。

 

親が介護職について欲しくないと思っていることは、大学進学の時期から薄々わかっていた。だけれども、就職活動というタイミングがそのことを浮き彫りにさせたのだ。

 

それに加え、大学の仲の良い友達さえも「え、介護?」という雰囲気を醸し出してくる。その空気は大学1年の夏にはすでに感じていた。サークルの友達に「何の専攻?」と聞かれて「介護だよ」と答えると、友達の反応はだいたいこの3つのパターンに当てはまる。

 

1.「大変そうだね」とか、「偉いね」と言ってくる、「(私は無理だけど)」パターン

2.聞いておきながら「へ〜」でおわる、無関心パターン

3.珍しいものとして見るように「なんで?」と聞いてくるパターン

 

 

「私も介護!」と言う同志には、1人も出会わなかった。私がなぜ介護が魅力に感じているかすら、聞いてもらえることはなかった。興味を持ってもらえないどころか、さらっとバカにされている気さえすることもあり、その頃から同世代の友達と話す時は、「介護」とは言わず、「福祉」とぼやっと答えることにした。

 

半ば理解してもらうことを諦め、介護の話をすることを避けてきた。そうして迎えた就職活動。これまで避けてきたことに向き合わざるを得ない時期がやってきたのだ。身近な人に応援してもらえないほど、辛いことはなく、他の選択肢も考えるようになった。

 

私は迷いに迷い、介護職をやっている先輩に相談にいった。改めて介護の仕事の話しを聞く中で、私はやっぱり介護がやりたいんだと思った。それと同時にこの仕事の魅力をもっと多くの人に知ってもらいたいという思いが強くなった。

 

選考を受けた介護事業を運営する企業の人事に「早稲田(高学歴)なのに、なんで介護なの?」と聞かれたのだ。この言葉にこれまでの全てが集約されている気がした。両親の思いも、友人たちも、世間の目も…。

 

高学歴が介護職になることは、そんなにもおかしなことなのだろうか。私はその意義を見つけたくなり、高学歴で介護職として働く人にインタビューをしてみたいと思う。このインタビューで、私がまだ見ぬ介護の魅力を知れるかもしれないと、今とてもワクワクしている。